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治療・援助における二つのコミュニケーション  
 作業を介した治療・援助では、予期せぬ病いや不慮の事故、避けることのできない加齢などにより失われた日常性を取りもどすため、「活動の再体験」と「良質な休息」を提供します。そして、対象者自らが作業をすることで確かめ、試す、すなわち作業を通して、自分の身体とコミュニケートする、生活とコミュニケートする「語らいの場」をつくる。

 作業療法に限らずリハビリテーションは、物理的に身体に介入する治療医学と異なり、施され、受ける医療ではない。本人が主体的に取り組み、対処する、対象者自身の納得と主体性を前提とした、サービスを提供する者と利用する者との協力関係によって成りたつ。そのためリ、ハビリテーションのかかわりにおいては、いかに相互の協力関係を築くかが問われる。そうした意味において、リハビリテーションのプロセスは、治療・援助する者と対象者との相互のコミュニケーションプロセスともいえる。

 作業をもちいる療法は、病いや不慮の事故により失われたさまざまな関係性を取りもどすための、対象者自身の自分の身体や生活、社会とのコミュニケーション、そして治療・援助する者と対象者との相互のコミュニケーション、この二つのコミュニケーションプロセスにより成りたっている。
 書籍 「治療・援助における二つのコミュニケーション」の開設

   コミュニケーションとしての身体・作業  身体と作業   
                           作業をもちいる療法と身体・作業    

  治療・援助におけるコミュニケーション  コミュニケーションとは   
                           治療・援助関係とコミュニケーション   
                           治療・援助におけるコミュニケーションのコツ